「影響力の武器 実践編:「イエス! 」を引き出す60の秘訣」を読んでみた。

読書

今回はタイトルのとおり
「影響力の武器 実践編:「イエス! 」を引き出す60の秘訣」を読んで
印象に残ったポイントを挙げていきます。

1.千里の道も一歩から
2.簡単な質問が相手の協力を引き出す
3.一貫性をもって一貫性を制す
4.説得を後押しする決めの一言

1.千里の道も一歩から

「フット・イン・ザ・ドア・テクニック」と呼ばれる方法
「ドアに片足をこじ入れる」という意味の言葉で、転じて、「きっかけ」「あしがかり」を意味する。
しつこい訪問販売のセールスマンが、ドアの間に足をこじいれて追い出されないようにする様子からきた表現。
例えば、営業などの場面であるサービスを利用するのは乗り気でないという潜在顧客でも、まずは十分間だけあってもらえるように お願いするなど小さなステップから始めれば、可能性が開けるでしょう。
小さなお願いから承諾してもらうことで相手がこちらの要請を受け入れやすくなるということですね。

2.簡単な質問が相手の協力を引き出す

人は協力すると返答したことで、一貫性を保って行動しなければならないような気持ちになる。
社会学者のアンソニー・グリーンワルドらが、ある投票日の前日に有権者に対し、
①有権者に自分が投票に行くかどうかを予測してもらう
②なぜそう思うのかその理由を挙げてもらう
このテクニックを実験として試してみたところ、事前予測を求められた人は求められなかった人と比べて25パーセントも投票率が高くなったそうです。(61.5%→86.7%)
発言と行動を一致させたい心理を突いたテクニックではないでしょうか。

3.一貫性をもって一貫性を制す

一貫性に強くこだわる人たちを相手にする場合、
①以前の相手の判断を褒めて「その時点では」間違っていなかったと伝える。
②「そのとき得られた根拠と情報からすれば」以前の選択は正しかったと指摘する。
これによって、相手が昔のコミットメントに縛られず、また、面子を失ったり、一貫性を欠いたりせずに、新しい提案に注目するように促せるようになる。
どうやってこちらのメッセージを伝えるかを考えるだけでなく、
前のメッセージとそれに対する反応に注意を払うことも必要。
乗馬にたとえると、一番上手な馬の乗り方は「馬が進むほうに進む」ことです。
まずは馬に合わせておき、その後でゆっくり慎重に自分の行きたいほうへ手綱を向けます。いきなり自分の行きたい方向へ馬を向けようとしてもくたびれるだけですし、下手をすれば馬が暴れだしてしまいます。
相手の行動を承認して、不安を取り除くことがミソになりそうですね。

4.説得を後押しする決めの一言

「(なぜなら)○○だから」という言い方
行動科学者のエレン・ランガーらがこの表現の説得力を検証しました。
結果として
①人はそこに絡む利害が小さい場合、どう行動するかを決めるにあたって、問題を真剣には考えず、心理的に手っ取り早くて楽な判断をしがち。
②利害が大きくなってくるにつれ、どう答えるか決める際、相手の根拠の確かさを真剣に考慮するようになる。
よって、人に何かを頼むとき、たとえ自分にはその理由が明白に思われても、必ず強力な根拠を示すべきだということが分かります。
依頼の意図が分からないと相手には動いてもらえないということですね。
私は会社でお願いをする場面が多いのですが、ついこの視点は見失いがちです。

いかがでしょうか。本書は上記含め60個の事例が記載されていますので、
気になった方は手に取って読んでみてはどうでしょうか?
最後までご覧いただきありがとうございました。

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